ソウルのカフェ&イベント・スペース「空中キャンプ」は、入り口のこのサインが目印。
日本で人気のバンド、フィッシュマンズのゆかりのアーティストたちが集まるカフェ&イベント・スペースが韓国ソウル市にあるのをご存知だろうか。名前は「空中キャンプ」。ファンの方なら言わずと知れた、彼らのアルバムにその名は由来している。オープンは2003年秋。元々、フィッシュマンズと音楽とお酒が大好きで夜な夜な集まっていた仲間たちが「こんなに毎晩飲むのならバーを始めよう」と半ば冗談で言ったことがきっかけとなった。
今年6月で12回目を迎える「すばらしくてNICE CHOICE」は、空中キャンプの仲間たち(通称キャンパー)がフィッシュマンズを通して知り合った様々な人たちとの出会いに支えられ続けてきたイベント。これまで、フィッシュマンズ本人はもちろんのこと、Sunny Day Service、ハナレグミ、原田郁子、Pすけ、曽我大穂、曽我部恵一、ボノボ、キセル、エマーソン北村、HAKASE-SUN、マリマリ、次松大助、おおはた雄一、OTOUTA、ヒックスヴィル、鹿島達也、オオヤユウスケ、芳垣安洋などの日本のアーティストたちに加え、地元韓国のアーティストたちも多数ライブを行ってきた。また、メッセージ性の強いフィッシュマンズの歌詞をより深く理解するため、ボーカルの故・佐藤伸治を取材し続けた川崎大助氏著書の「彼と魚のブルーズ」を教科書にした翻訳セミナーや、フリーペーパー発刊、関連映像上映会、フリーマーケットなどを通してキャンパーたちのさらなるコミュニケーションを図るイベント「キャンプデー」も定期的に開催されている。
毎年、ボーカルの故・佐藤伸治の命日近くには「Fishmans Night」が開催される。2007年のこのイベントに登場したのは、ハナレグミ。当時、会場にいた人は「奇跡のような素晴らしい夜だった」と語っている。
2010年10月13日・14日に開催された「すばらしくてNICE CHOICE vol.10」は、フィッシュマンズに対する愛情と熱意に打たれたメンバー本人達が企画段階から加わって実現した。原田郁子をボーカルに迎えたフィッシュマンズ初の韓国公演のほか、日本と地元韓国のバンドも出演し、空中キャンプの歴史に残る二日間となった。当時の様子はこちらから知ることができる。
空中キャンプの一年間の活動を振り返り、今後一年間の計画を立てる定期総会。関係者以外も参加できる。
空中キャンプには、韓国のフィッシュマンズのファンたちとの交流や、現地の独特なライブの熱気を感じに日本からやって来る人も多い。場所は地下鉄の弘大駅と新村駅のちょうど中間にあり、周囲は美大を中心に小さなカフェやショップが並ぶ人気の観光地。ファンの方ならぜひ一度、韓国旅行の合間に立ち寄ってみてはいかがだろう。
空中キャンプの様子。ずらりと並ぶCDの多くはフィッシュマンズのゆかりのアーティストたちのもの。
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空中キャンプ
住所:B1 325-9, Seogyo-dong, Mapo-gu, Seoul
韓国ソウル市麻浦区西橋洞325-9 B1
行き方:地下鉄2号線 弘大入口(Hongik University)駅8番出口
地下鉄2号線 新村(Shinchon)駅8番出口 徒歩10分
http://kuchu-camp.net
「第28回 キャンプデー “Oh, Mountain!”」
日時:4月28日(土)19:00 開場&スタート
料金:5,000ウォン(フリーフード付き) サラダバー、キセル関連映像上映会、フリーマーケットなど
「空中キャンプ presents “すばらしくてNICE CHOICE vol.12 – キセル*エマーソン北村*オオルタイチ”」
日時:6月23日(土)・24日(日)18:00開場 19:00開演
出演:エマーソン北村、オオルタイチ、キセル and more
料金:事前予約30,000ウォン(約2,100円)/当日40,000ウォン(with 1 free drink)/2日通しチケット50,000ウォン(限定200枚)
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